2021年9月1日水曜日

「日本の全音楽グランプリ2021」8月の結果

  <概要>

・私が2021年に日本でリリースされたすべての音源を聴きます。その中から優勝者を決めます。“日本の全音楽”強制参加型J-POP賞レースです。

・お笑い賞レースの形式を模倣して「1回戦(日本の音楽すべて)」「2回戦(500~1200曲)」「3回戦(360曲)「準々決勝(100曲)」「準決勝(30曲)」「決勝(10曲)」と曲を絞っていき、最後に10曲の中からグランプリを決定します。要は「日本の全芸人が強制参加させられ、予選から決勝までの審査をすべて青木1人で担うM-1グランプリ」の音楽版みたいなことだと思ってください。


今年は1カ月ごとに「2回戦進出曲(50~100曲)」「3回戦進出曲(30曲)」を発表していく形式となりました。3回戦進出曲×12カ月分=360曲の中から年末に年間ベスト100を決定します。年末までに僕の価値観、日本の音楽シーンが大きく変わる可能性もあり、それによってランキングも変動します。1月の1位だった曲が年末のベスト100に入らず、1月の30位だった曲が年末ベスト100の上位に食い込む可能性もあります。そのため月間ベスト30はあくまでも暫定的な順位です。


2019年の結果

2020年の結果


<大会の意義>
毎年「○○年のベストミュージック」みたいな感じでいろんな個人・メディアがランキングを発表しています。大きく分けると「みんなの投票や意見をもとに決めているランキング」「個人が独断と偏見で決めているランキング」の2つがほとんどかと思います。

「みんなの投票や意見をもとに決めているランキング」は、ある程度知名度がないと上位には行けないため、アマチュアが誰にも知られずひっそりと発表していた曲は1位をとるのはほぼ不可能です。僕は知名度が一切ない人がひっそりと発表していた曲が、その年のNo.1の名曲だったという可能性もあると思うので、投票で決めるのはロマンがないですよね…。どれだけお金をかけて宣伝したか、本人がどれだけ熱心に外に向けてアピールしたか、とかそういった非音楽的ものがどうしても影響してしまうと思うので。でも「個人が独断と偏見で決めているランキング」は投票制と比べると、カバーできる曲の範囲がどうしても狭くなってしまう。参加曲の母数が少ないから偏りが出てしまう。

それぞれの問題点をカバーした完璧な「年間ベスト100」を作る方法は1つ。僕が日本の全音楽を聴いて決めるしかないのです。ということで日本の全音楽を聴きました。情報が一切出てこないアマチュアの方々の発表した音楽も気が狂うくらい聴きました。

<2021年8月の2回戦進出者>

※2021年8月にリリースされた日本の全音楽を聴いた結果、下記のアーティストが2回戦に進出しました。


asanuko / chilldspot / Cikah / Daifuku / Dry Wet Celosia / Haltak @ satellites / heart marm / HoneyComeBear / ISA. / JO1 / Jumping Kiss / Keyco / KURIRIN ROCK DESIRE / les petits musiciens (プチミュ) / Mamana / MIMI / monologue on the waves / Ms.OOJA / NASU ANIMAL KINGDOM / ONIGAWARA / Palulu / Peco / Pento_Baba. / POMERO / Pro hamburger / P丸様。 / SING LIKE TALKING / Sprint Tokyo / Sustainable PoP / Telematic Visions / The Bookmarcs / Tobokegao / UNDEAD CORPORATION / yamakagebeats / YAMANE / yayA / アイドル鳥越 / さっきの女の子、 / だいち / でぶコーネリアスEX / ナツノムジナ / ハイジナカムラ / パスピエ / ピョコタン / ゆかたま / レイニーデイ / ロビーオーラ / 岡崎雪 / 音楽の先生と教頭 / 加藤朋晃 / 可愛い連中 / 花乃ルサカ / 郷ひろみ / 月ノ美兎 / 弦巻マキ / 高城れに / 佐藤優介 / 佐野諒太 / 宵待 / 松永依織 / 鞘師里保 / 中谷さや / 朝勃起オサマラズ / 島みや えい子 / 日食なつこ / 鉢本電源開発 / 尾丸ポルカ / 本田Q / 矗雲(HARD GU.W-C.I&kumorida)


2021年8月の3回戦進出と暫定順位>

30.les petits musiciens (プチミュ) - color 29.日食なつこ - なだれ 28.郷ひろみ - 100GO!回の確信犯 27.矗雲(HARD GU.W-C.I&kumorida) WIThOUT Ɯe feat.ボンバー長谷川 26.SING LIKE TALKING - Cellophane 25.加藤朋晃 - CandY 24.ロビーオーラ - !フードコートでの土曜日の朝 23.Pento_Baba. - 好きな曲破壊してみた!ペントオススメ曲粉砕! 22.Haltak @ satellites - Pink Lemonade 21.アイドル鳥越 - とりちゃんSUN 20.Telematic Visions - ament of the lamb 19.でぶコーネリアスEX - YOUR OF JAMAICA 18.JO1 - STAY 17.yamakagebeat - wannabe dancer 16.音楽の先生と教頭 - 転生 15.ゆかたま - フェイク・ファー(Yukatam'ix) 14.Dry Wet Celosia - distance 13.さっきの女の子、 - は期待するきらい 12.宵待 - Fade 11.YAMANE - NAKARISHIKA (feat. ELOQ & JUMBO) 10.heart marm - white and gold 9.Daifuku - ドキドキドン!いちねんせい​(​Doki Doki Dokaben Bootleg) 8.だいち - ノリノリday 7.ISA. - a secret feeling of romantic 6.Tobokegao - 黄泉で足踏みi​(​Vocal Version) 5.ピョコタン - ぼくは令和の座敷わらし 4.Jumping Kiss - クラクラ 3.月ノ美兎 - 浮遊感UFO 2.高城れに - Voyage! 1.佐藤優介 - UTOPIA

■2021年の月間チャンピオン 1月:ちんからほい 2月:SAKUra 3月:koguma

4月:宇都美慶子

5月:MCマギー

6月:伊藤千晃

7月:Salan

8月:佐藤優介


年間王者に輝くのは果たして!?




スカムミュージックの概念を超えた!俺が提唱する最先端の音楽ジャンル「善人音楽」

「善人音楽」という音楽の新概念を提唱したい


「善人音楽」とは、文字通り、性格のいい人が作る音楽です。アーティストの人間性を重視し、音楽性は置いておいて、とにかく「善良で真面目な人が生み出す楽曲」こそが至高だという音楽観のことも差します。


アーティストが事件を起こしたとき、必ず語られるのが、作品の評価と人間性を切り離すべきか否かです。小山田圭吾の壮絶なイジメが明るみに出たとき、「もう聴きたくない」という人もいれば、「やったことは許されないが彼の音楽は変わらず好き」という人もいました。アーティストの人間性を加味して音楽を聴いている人と、切り離して聴いている人の違いでしょう。


これは単なる“違い”であって、どちらの態度が好ましいかという議論はほぼ意味がありません。人間性が反映されている曲もあれば、まったく反映されていない曲もあるのだから、場面ごとに事情は変わります。自分の姿勢を一貫させる必要はないのです。


僕はどちらかというと、人間性を加味しながら聴くタイプです。「良い曲だな」と思いながら聴いても、「でも、こいつイジメやってんだよな…」と頭をよぎると一気にテンションが下がりますので、人間性に問題ありだとされている人の音楽は基本聴かなくなります。「音楽以外の要素で作品を判断するのは、音楽を愛してない」みたいな声もありますが、知ったこっちゃありません。コーネリアスのいじめっ子時代激白記事を知った中学生時代にコーネリアスのCDを叩き割ったり、ピエール瀧が逮捕された瞬間に「この人、悪い人」と言いながら電気グルーヴのCDを爆竹で吹き飛ばしてもいいのではないでしょうか(もちろん愛聴し続けるのもいいですね)。そもそも音楽を音楽だけで判断するのは無理です。音楽の聴こえ方は、その日の体調や天気も関わってきます。そのくらい繊細なものです。我々が音楽に対すして下している評価は無意識にでも気分、天候、体調、空腹度合い、恋心、尿意、便意、死への恐怖などが絡まってくる、とてもとても複雑なものなのです。極端なことをいえば、Pitchforkのあの謎の数字だって、ライターの尿意が多少なりとも影響しているのです。




……とここまでは前置きです。

要は、不祥事や事件を起こした人の音楽を聴きたくなくなっちゃうことってあるよね、ということです。




あるとき、ふと思います。

不祥事や事件を起こした人の音楽は聴きたくなくなる。

でも、ボランティアや人助けをした人の音楽を聴きたくなるわけではない。

何故か。


不祥事や事件を起こした人の音楽を聴きたくなくなるんだったら、

ボランティアや人助けをした人の音楽ばかり聴きたがってもいいのではないでしょうか?

…という本末転倒な方向に突き進んだ結果誕生したのが、新たな音楽観「善人音楽」です。

これを思い付いた瞬間、僕の音楽観は新たなステージ(さらに下のレベル)に移った気がしました。



<注意:ここから下は「ですます口調」から「偉そうな口調」に変化します。>


アーティストの人間性を精査し、慈善活動をやっている人間の音楽のみを聴け。音楽の評価は、やってる奴がいい奴か悪い奴かだけだ。そうすれば、アーティストの人間性を巡ってリスナーがいがみ合ったり、不祥事を起こしたアーティストのファンでいるべきか離れるべきか迷ったり、もうそんなくだらないことから解放される。


俺はもう「このリズムが優れてる」とか「このメロディが高度」とか、そういう次元を脱却し、さらに間違った悲惨な方向に突き進みたい。


スカムミュージックは「敢えて出来の悪い音楽を愛でる」という新たな価値観だったが、音楽の出来で作品を評価している時点で遅れている。遅善人音楽は音楽の出来なんて最初から眼中にない。

ヤフコメ民が好むような真面目で行儀のいい善人の登場を望むだけだ。これは「音質が悪い」とかグチグチうるさいアジカンのゴッチが100万回生まれ変わっても辿り着けない境地である。


(この物語はフィクションです。世界中の音楽リスナーのレベルを原始時代にまで戻し、音楽市場を崩壊させることを目的としています)