昨年、とても下品な歌詞だけど、サウンドとメロディがやたらといい「平成ギャルのひとりごと Spilling こぼれるほどに」という曲に出会いました。詳細を調べても、情報が一切なく、どこの誰がなんの目的でこの曲をひっそり配信したのが分かりませんでした。
このブログでも下記のように紹介していました。
開始してすぐに「今すごく下品なことを言ったけど聞き間違いだろうか?」「これマジで言ってる?」と思うほどにエロい歌詞です。恐ろしいのは、この曲およびアーティストの情報をいくら調べても出てこないこと。Twitterで言及している人も0です。得体が知れない謎の人物がめちゃめちゃエロい歌をこの世にひっそり発表してるの、怖くないですか? 一方で曲自体は2000年前後に流行ったJ-R&B的なサウンドでかなり回顧的。シンプルにめちゃめちゃ素敵です。この曲は一体なんなのか? ふと脳内がこの曲に支配されることがあり、とにかく自分の中での存在感が強烈な作品です。
この曲の正体があまりにも気になりすぎるので、本腰を入れて調査し、その過程を記録したら40分超の映像になってしまいました。後日公開しますので、ごく一部の興味のある方はご覧になってください。
この作品は、言ってしまえば「インターネットで調べる」という単純な行動を40分に引き延ばして映像化したようなものです。そこには「検索の便利さ」と「検索の不便さ」という相反する2つの側面が内包されています。この映像を見て「インターネットを駆使すればここまで辿り着けるのか」と思う人もいるでしょうし、「たったこれだけのことにここまでしないと辿り着けないのか」と思う人もいるでしょう。その2面性が今回の映像の肝だと思っています。
エンタメ作品にならないように作ったので、ドキュメンタリー映画的な楽しさはありませんし、淡々とパソコン画面と文字が映るだけの構成になっています。非常に単調で陰気臭いです。ユーザーフレンドリーなYouTube動画に毒された方々にとっては退屈なものになるかとは思いますが、中学生や高校生にはこういうものをじっくり味わうことで、大衆的な価値観や市場の思惑に引っ張られ過ぎないようになってほしいと思います。この映像がそのための薬になることを願うばかりです。
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